記事: 買った豆は、いつまでに飲みきればいいですか?

買った豆は、いつまでに飲みきればいいですか?
オーナーと現場チーフに聞く「賞味期限」と「飲み頃」の違い
お話を聞いた人:金山広美(REPOS COFFEE オーナー)、金山祐紹(REPOS COFFEE 現場チーフ)
コーヒー豆を買ったはいいものの、「これ、いつまでに飲めばいいんだろう」と気になったことはありませんか。
袋には日付が書いてある。でも、その日付が何を意味しているのかまでは、意外と教わる機会がありません。早く飲まなきゃと焦る必要があるのか、それともゆっくりでいいのか。
REPOS COFFEEのオーナー・金山広美と、コーヒーの勉強を重ねてきた現場チーフ・金山祐紹に、率直に聞いてみました。
90日、60日という数字の意味
── 豆は焙煎日から90日、粉は60日とお聞きしています。これは「賞味期限」ということでしょうか?
オーナー:はい、それが賞味期限です。
現場チーフ:直射日光や高温多湿を避けて、きちんと保存していた場合に「飲める期間」ということですね。
ただ、本当に大事なのは、賞味期限よりも「飲み頃」なんです。
── 飲み頃、ですか。
現場チーフ:おいしく飲める時期のことです。それを知るために大事なのが、焙煎日。
いつ焼いた豆なのかが分かれば、自分の飲み頃を見つけられます。
── では、おいしく飲むことを考えると、どれくらいが目安になりますか。
オーナー:1か月を目安に、なるべく早めに召し上がっていただくのがおすすめです。
── 保存で気をつけることはありますか。
オーナー:直射日光と高温多湿を避けて、常温で保存してください。開封したあとは、しっかり密閉を。
現場チーフ:長く保存したいときは、少し邪道かもしれませんが、豆のまま冷凍するのが個人的にはおすすめです。
── 状態が悪くなってしまった豆は、どうすればいいでしょう。
現場チーフ:酸化してしまった豆は、飲まないでください。
劣化した豆は体にもよくありませんし、カビにも気をつけないといけません。
── 豆の煎り方によって、日持ちは変わるものなんでしょうか。
現場チーフ:変わります。浅煎りの豆はガスがゆっくり出るので、焙煎してから1週間後くらいが飲み頃です。
深煎りはガスが出るのが早いので、3日目くらいから飲み頃になります。
そのぶん、深煎りのほうが劣化も早いんです。
実は、焼きたてが一番ではありません
── 飲み頃が3日目や1週間後ということは、焼きたてが一番ではないんですね。
オーナー:そうなんです。焼きたては、全然おいしくないんですよ。
── えっ、そうなんですか。
現場チーフ:焙煎したての豆は、ガスがすごく出ている状態なんです。
お湯を注ぐとモコモコとすごく膨らむんですが、膨らみすぎて安定しません。
味もあまりしないし、香りも立たない。酸味もツンとしてしまって、おいしくないんです。
── ガスが落ち着くまで、少し待つ必要があるんですね。
オーナー:ケーキなら焼きたてがふわふわでおいしい、というのがありますよね。
コーヒー豆は、そうではないんです。
ですので焙煎したてをお買い上げの方には、「少し時間を置いてから淹れてみてくださいね」とお伝えすることもあります。
── 飲み頃に入ってからも、味は変わっていくんですか。
現場チーフ:はい。日ごとに味の違いを楽しめるので、自分好みの味を見つけられる。
それが、焙煎所で豆を買う醍醐味だと思います。
ちょうど飲みきれる量を、こまめに
── どれくらいの量を買うのがちょうどいいのでしょうか。
オーナー:毎日飲まれる方でも、多くて2杯くらいだと思うんです。
200gで、だいたい12杯分ほどですから、1日1杯なら2週間ほど。
当店では200gから販売していますが、その量なら十分おいしい状態のうちに飲みきっていただけます。
── 量に迷ったときは、どう考えればいいですか。
オーナー:私が知り合いの方に相談されたときは、「どれくらい毎日飲まれますか?」とお聞きして、そこから量をご提案しています。
ご自分の飲むペースから逆算していただくのが、一番分かりやすいと思います。
── 常連の方は、どんな買い方をされていますか。
オーナー:こちらからお伝えしているわけではないのですが、
焙煎する曜日を分かっていらっしゃる方がいて。
焙煎の翌日に来てくださったりします。
焼いたあと、一粒ずつ
── ちなみに、焙煎したあとは何をされているんですか。
オーナー:焼いたあとは、すぐに全部「選定」をしています。
欠けている豆や虫食いの豆、いわゆる欠点豆を取り除く作業です。
これが一番、おいしく召し上がっていただくために大きいところかなと思っていますので。
── それは手作業で?
オーナー:手作業です。大変ですし、時間もかかっていますね。
まとめ
- 豆は焙煎日から90日、粉は60日が賞味期限。きちんと保存した場合に「飲める期間」です。
- 大事なのは賞味期限より「飲み頃」。おいしく飲むなら1か月を目安に、なるべく早めに。
- 浅煎りは焙煎から1週間後くらい、深煎りは3日目くらいからが飲み頃。深煎りのほうが劣化は早めです。
- 焼きたてはガスが出すぎていて、味も香りもまだ落ち着いていません。
- 保存は直射日光と高温多湿を避けて常温で、開封後は密閉を。長く保存するなら豆のまま冷凍も
- 酸化してしまった豆は飲まないでください。カビにも注意が必要です。
- 200gでおよそ12杯分。1日1杯なら2週間ほどで飲みきる量です
賞味期限を気にするより、焙煎日を見て、自分の飲み頃を見つける。
焙煎所で買うからこそできる、コーヒーの楽しみ方です。
REPOS COFFEEでは、飲むペースに合わせた量をご提案しています。
どうぞお気軽にご相談ください。

